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【加速する“たるみ” にストップ】顔のたるみの原因と対策とは?
年齢とともに気になる顔のたるみ。顔がたるんで下がってしまうだけで、一気に老けたように感じてしまいますよね。
シミやくすみはメイクである程度カバーできますが、たるみをメイクで隠すのは決して簡単ではなく、隠そうとして厚塗りした結果、かえって見た目年齢に影響を及ぼすことも。
やはり顔のたるみを改善するためには、根本原因にアプローチするケアをするのが最善策といえます。
しかし、顔がたるむ原因は実はとても複雑なので、たるみの原因をしっかりと理解して、適切にケアすることがとても大切なのです。
ここでは、顔のたるみの原因と効果的な対策を詳しくご紹介していきます。
目次
2. 顔のたるみにできることとは?今日から実践したい「たるみ対策」
・シーンに合わせた日焼け止めを活用
・UV カット付きの帽子や日傘も有効
・ 肌に近い組成の化粧品を選ぶ
・ 表皮のハリ・弾力をサポートする有効成分
・ たるみの緩和に有効なビタミン類
・ 注目のコラーゲン生成サポート成分
・ いつものスキンケアをマッサージに
・ 表情筋を鍛える
・ 頭皮・首・肩をほぐす
一つだけじゃない?顔のたるみの原因について
たるみの原因を説明する前に、まず皮膚の構造について理解しましょう。
一般的に皮膚と言われる部分は、大きく分けて「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つで構成されており、その皮下組織の下に表情筋などの筋肉が存在しています。
肌悩みとして代表的な“乾燥” は表皮の最も外にある「角質層」、そして“シミ” は表皮最奥の「基底層」で起こったトラブルが表面化したものということは、もしかしたらご存じの方もいるかもしれません。
では、“たるみ” の原因はどこにあるのでしょうか?
実は、「表皮」「真皮」「皮下組織」「筋肉」すべての部位で起こっている変化が、たるみとして現れているのです。
表皮:水分量と真皮との結びつきの低下
表皮は、厚さわずか0.2mm 程度の薄い膜で、この最外層にある「角質層」は主に肌の水分量を担う部分です。
この角質層の潤いが不足すると、角質細胞ひとつひとつの弾力性が低下して、肌のハリが失われてしまいます。
また、この表皮の一番奥にある「基底膜」と呼ばれる部分は、表皮と真皮を接着させる部分です。
基底膜の接着力が弱くなると重力によって表皮が下にずれて、顔のたるみを引き起こします。
真皮:コラーゲン・エラスチンの衰え
真皮は、網目状のコラーゲンとそれをつなぎ合わせるエラスチン、そしてその間を埋めるヒアルロン酸という成分で構成された、主に皮膚の弾力性を担う部分です。
このコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の量が減ったり、糖化と呼ばれる細胞劣化が起こったりすることで、肌はハリ・弾力を失い、顔のたるみの大きな要因となってしまいます。
皮下組織:脂肪の増加、むくみ
皮下組織は、皮下脂肪を多く含み血管や神経が通っている部分で、真皮と表皮を支えています。代謝が低下すると、皮下組織の脂肪が増え、その重みでたるみが引き起こされます。
また、代謝の低下により引き起こされるむくみもたるみの原因になります。
むくみは本来排出されるべき不要な水分や老廃物が皮下組織に滞留することで起こります。
むくんだ分、皮膚自体が重くなり、重力に逆らえず下垂していくため、むくみを放置するとたるみを加速してしまうのです。
筋肉:表情筋の低下
顔の皮膚の一番奥には、肌全体を支えるや表情筋などの筋肉があります。
これらの筋肉が衰えると皮膚や皮下組織を支えきれなくなり、大きく輪郭が崩れてたるんでしまいます。
表皮と真皮の衰えは、目もと、口もとのたるみジワやたるみ毛穴の要因に、そして、皮下組織と筋肉の衰えは、ほうれい線やマリオネットライン(口の横から下に落ちるシワ)、ゴルゴライン(目の下に走る深いシワ)、目もとのたるみとなって現れて、一気に見た目年齢が上がります。
つまり、顔のたるみを予防・改善するためには、表皮から筋肉までのトータルケアが必要なのです。
顔のたるみにできることとは?今日から実践したい「たるみ対策」
加齢で顔がたるむのはしかたないと、たるみを「老化」で片づけてしまってはいませんか?
しかし、「加齢」と「老化」は似て非なるもの。
「加齢」は単純に誕生してからの時間を示し、「老化」とは加齢とともに衰えていくことを指します。
加齢とともに「老化」が進むことは否めませんが、生活習慣や環境、お手入れによって「老化」度合いには大きく差がでてきます。
同じ年齢でも若いと感じる人もいれば、実年齢より上に見える人もいるように、「老化」には個人差があります。
当然、顔のたるみの進行も同じこと。ここからは、加齢に負けない顔のたるみの対策についてご紹介していきます。
紫外線対策を徹底
紫外線対策は、顔のたるみ防止の基本中の基本。ここでは、紫外線の種類と特徴、効果的な紫外線対策についてご紹介します。
すでに対策をしている人も多いと思いますが、ここで今一度、紫外線対策の重要性を見直してみてください。
-顔のたるみに影響を及ぼす紫外線の種類-
【UVB 波】
主に「表皮」に影響を与える紫外線で、基底層まで届いてシミの元・メラニンを大量に作らせたり、たるみの鍵をにぎる真皮と表皮の接着部分・基底膜にダメージを与えます。
また、UVB 波によって、バリア機能が破壊された肌は、ターンオ―バーが乱れるため、肌の乾燥も進行。
UVB 波は、3 月くらいから徐々に強くなり、5~8 月にかけてピークに達するため、春先からは特に注意が必要です。
【UVA 波】
主に「真皮」に影響を与える紫外線で、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸、そしてこれらの成分をつくる大もとの「線維芽細胞」にまで大きなダメージを与えます。
このUVA 波は、UVB 波と違い、日差しの強い弱いに関わらず一年中降り注いでいるため、1 年を通して紫外線対策が必要です。
さらに、雲やガラスも通り抜ける性質があるため、天気の悪い日や室内でも対策を怠らないようにしましょう。
シーンに合わせた日焼け止めを活用
最近では、ローションやミルク、バーやスプレータイプなど、様々な種類の日焼け止めが販売されています。
シーンに合わせて使いやすい形状のものを選んでOK ですが、注目しておきたいのが「SPF」と「PA」という表示。
SPF とは、UVB 波から肌を守る効果の高さの指標で、最高値は50+です。
PA は、UVA 波から肌を守る効果の高さの指標で、最高値は++++(フォープラス)です。
普段の生活では、SPF20~30、PA+~++程度のもので十分ですが、特に日差しの強い日やマリンスポーツ・レジャーを楽しむ日は最高値の日焼け止めを使うことをおすすめします。
また、日焼け止めはウォータープルーフであっても汗や水で少しずつ流れて効果が弱くなるので、こまめに塗り直すようにしましょう。
UVカット付きの帽子や日傘も有効
帽子や日傘は、パッと使えて紫外線を防いでくれる優れモノ。
より紫外線を防ぐためにUV カット表示のある製品を選びましょう。
帽子や日傘を購入するときは、ついているタグを見てみてください。
「UPF」、「紫外線遮蔽(しゃへい)率」と記載されているものがあると思いますが、これが繊維製品のUV カット効果の指標です。
UPF(紫外線防護係数)の最高値は「50+」、紫外線遮蔽率の最高値は「99.9%以上」と記載されていますので、購入前に一度確認するようにしましょう。
細胞が潤う保湿ケア
たるみの原因部分でも記載したように、表皮の乾燥も顔のたるみの原因のひとつ。
角質細胞自体がしぼんで弾力性を失うことによって起こるため、20 代の若い世代でも見られる一時的なたるみと言えますが、放置するとどんどん深刻な悩みに発展してしまいます。
特に加齢によって保湿機能が低下した肌では、自力で必要な潤いを維持することはとても難しいのです。
そこで、必要となるのが、肌にしっかりと水分を与えることができる「保湿ケア」。効果的な保湿ケアで、表皮にハリを取り戻しましょう。
肌に近い組成の化粧品を選ぶ
保湿ケアのためには、化粧品選びが重要です。
毎日しっかり保湿ケアしているつもりでも、一時的に肌表面がうるおっただけで角質層の中はカラカラの乾燥状態ということも。
化粧品を選ぶときは、肌(角質層)への浸透力の高い、肌と同じpH の水や自然の構造や機能から着想を得た、肌に近い組成を持ったものなど、肌への親和性が高いものを選んで使うとよいでしょう。
肌への効果的な保湿ケアについては、前回の「【保湿ケアを正しく】意外と知らない基本方法をご紹介」でも説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
表皮のハリ・弾力をサポートする有効成分
表皮の乾燥からくるたるみを和らげる成分としておすすめなのが、「ヒアルロン酸」です。
ヒアルロン酸は、わずか1g で6L もの水を抱え込むことができるスーパー保湿成分。本来の肌の構成成分のため肌との親和性も高く、しっかり潤いを与えてくれます。
そして、この潤いをもたらすヒアルロン酸が、肌のすみずみにまで潤いを届けるためには、分子量の異なるヒアルロン酸配合を選ぶとベター。
また、カプセル化されたヒアルロン酸は、フリーズドライしたヒアルロン酸が肌の水分と反応して膨らむことで角質層に直接ハリを与えてくれる成分なので、さらに肌表面をふっくらと整えてくれます。
真皮成分に着目したエイジングケア
たるみのない弾むような肌は、真皮に弾力を担う成分が潤沢に存在している状態です。
真皮は表皮と違ってターンオーバーが遅く、半年サイクルでしか生まれ変わることができないため、まずは、ダメージの大きい紫外線からしっかり守るのが鉄則。
それに加えて、肌のハリや弾力の源となるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸産生に着目した成分をご紹介しますので、顔のたるみ対策として毎日の習慣に取り入れてみましょう。
たるみの緩和に有効なビタミン類
まず、コラーゲンの産生に必要なのはビタミンC。ビタミンC は、コラーゲンが作られるときに必ず補酵素として必要になる成分ですので、積極的に取り入れましょう。
そして、近年シワ改善有効成分として承認された「ナイアシンアミド(ビタミンB3)」は、コラーゲンを生成する作用が報告されています。
また、同じく医薬部外品の有効成分であるレチノール(ビタミンA)は、ヒアルロン酸の生成をサポートすると言われています。
注目のコラーゲン生成サポート成分
最近CICA という成分を聞いたことはありませんか? CICA とはツボクサ(センテラアジアティカ)という植物から抽出されたエキスのこと。
ツボクサは、もともとは血液循環の改善、抗菌作用を期待して、ハーブティーやジュースとして飲まれていたものですが、最近ではコスメでの人気が急増しています。
このツボクサには、コラーゲンの中でも「Ⅰ型コラーゲン」という皮膚や骨に最も多く存在するコラーゲンの産生を促す働きがあるため、顔のたるみの予防としてとても期待されている成分です。
たるみを引き上げるマッサージ・表情筋ストレッチ
皮下脂肪やむくみ、そして表情筋の衰えは、スキンケアでの対策がとても難しい部分です。
さらに現代では、スマートフォンの使用でずっと下を向いていることで顔がむくみやすく、たるみのリスクは昔よりも高くなっていると言えます。
とはいえ、皮下脂肪やむくみ、表情筋の低下は顔のたるみにダイレクトに影響するので、毎日のケアでぜひ予防したいところ。
ここでは、簡単にできるマッサージや表情筋ストレッチについてご紹介しますね。
いつものスキンケアをマッサージに
皮下脂肪やむくみは、血流が悪くなることで起こるのがほとんど。
そこでおすすめなのは、毎日のスキンケアでの塗り方を変えること。
スキンケアしながらマッサージができれば、無理なく毎日のケアに取り入れることができます。
それでは、やり方を簡単に説明していきます。
―スキンケアマッサージの方法―
1. 美容液やクリームを手にとり、上へ動かしながら首元と顔に伸ばしていきます。
この時、中心から引き上げるように横に塗るのがポイント。
強くこすらないように注意してください。
2. 肌になじませるように、手のひらでプレスします。力を入れすぎず、少し肌に圧がかかる程度の力で押さえましょう。
3. 美容液がなじんだら、人差し指と親指で顔や首元を軽くつまんでいきましょう。各部位10 秒程度繰り返してください。
詳しくはこちらの動画をご覧ください。
美容液やクリームは、肌に引っ掛からないようにのびがよいものを使うのがおすすめ。
コラーゲンやヒアルロン酸が配合されているアイテムを使う事で、より効果的にたるみにアプローチできます。
お手入れ中に摩擦を感じたら無理をせず量を増やすようにしましょう。
マッサージは、肌に刺激を与え、リンパの流れを促すことで、皮下脂肪やむくみの原因となる老廃物の排出を促す効果があります。
表情筋がこわばっているとリンパの流れも悪くなりますので、ぜひ実践してみてくださいね。
表情筋を鍛える
体の筋肉と同じように、表情筋も使わないと衰えていきます。
長引くマスク着用やリモートワークやWEB会議で人と会う機会が減ってきた今、知らず知らずに無表情になっていませんか?
表情筋を鍛えて顔のたるみを食い止めるためにも、意識的に顔を動かすことが重要です。
表情筋のトレーニングにも様々なものがありますが、まずは「あ・い・う・え・お」の動きをそれぞれ10 秒程度キープするところから始めましょう。
また咀嚼することも二重あごやほうれい線の予防に効果的ですので、食べるときに意識的によく噛むように心がけてみてください。
頭皮・首・肩をほぐす
頭皮や首、肩は、顔の皮膚と繋がっています。そのため、頭皮、首、肩のコリが顔のたるみの原因になることも。
特に長時間同じ姿勢になりがちなデスクワークは、体全体がこわばりやすいので、定期的に体を動かしたり、指圧するなどのメンテナンスを心がけましょう。
毎日のシャンプーの時に、頭皮をマッサージするのもおすすめです。
内側から顔のたるみを防ぐために、生活習慣の見直しを
美容と健康のためには、睡眠不足や食生活の乱れ、喫煙や運動不足は改善する必要があります。
顔のたるみ対策としても生活習慣は気をつけてもらいたいことのひとつ。
忙しい現代人にとって生活習慣を変えるのは大変とは思いますが、十分な睡眠と栄養バランスの良い食事や運動を心がけるようにしましょう。
体の中から老化を防ぐためには、炭水化物や糖分、脂肪分の摂りすぎに注意。
抗酸化作用が高いビタミンA(レバー・ニンジンなど)、ビタミンC(レモン・オレンジなど)、ビタミンE(かぼちゃ・アボカドなど)はぜひ積極的に取りましょう。
納豆などの発酵食品はタンパク質やビタミン・ミネラルを豊富に含むのでおすすめの食材です。
まとめ
いかがでしたか?本記事では、顔のたるみの原因と対策について詳しくご紹介してきましたが、たるみは本格化する前にできるだけ早くアプローチすることがとても大切です。
スマートフォンやパソコンなど、便利なコミュニケーションツールが普及する一方で、だんだんと顔や体を動かす機会が減ってきている現代では、20代からたるみを感じるという人も増えてきており、最近ではアーリーエイジングケアも主流になりつつあります。
年齢を重ねるのを止めることはできませんが、毎日のケアで若々しさを保つことは十分可能ですので、今日からでもたるみ対策をぜひ実践してみてくださいね。