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【保湿ケアを正しく】意外と知らない基本方法をご紹介

スキンケアといえばまず「保湿」を思い浮かべるように、今やスキンケアの基本とも言われる「保湿ケア」。
保湿ケアと聞くと、とにかく化粧水をたっぷりと使うケアを想像する人が多いのではないでしょうか?
しかし、化粧水をたくさんつけるだけでは、実は十分な保湿ケアができているとは言えません。
肌表面が潤っているから保湿ケアができていると思い込んでしまうと、肌のさらなる乾燥を引き起こすこともあるので要注意です。
保湿ケアにとって大切なのは、肌細胞に水分をきちんと蓄えさせること。
そのためにまずは、水分をしっかり受け入れられるよう、肌の土台を整えることがとても重要です。
この準備ができていない状態では、どんなに高価な化粧品を使っても期待した保湿ケアの効果を得ることは難しいといえます。
せっかくの保湿ケアを実りのあるものにするために、ここでは、肌の土台作りに基づいた意外と知られていない保湿ケアの基本方法とポイントをご紹介していきます。

目次

1. 保湿ケアで最も大切。「肌の土台を作る」とは?

1-1 肌の土台を作るために必要なスキンケアの基本は「クレンジング」と「化粧水」

2. クレンジング(浸透準備)

2-1 クレンジングの種類と特徴
2-2 保湿ケアにおすすめのクレンジング
2-3 意外と知らないクレンジング基本ケアのポイント

・まずはクレンジング使用方法のおさらい!
・たっぷり使ってこすらないクレンジングが鍵
・洗い流すときは必ず人肌のぬるま湯で

2-4 W(ダブル)洗顔は本当に必要?

・ W 洗顔はしないのがベター
・ 洗い残しが気になるときは化粧水でオフ

2-5 浸透準備完了

3. 化粧水(浸透・循環)

3-1 化粧水はできるだけ肌に近い組成のものを選ぶ
3-2 水の通り道「アクアポリン」への働きかけが重要

・ アクアポリンとは?
・ アクアポリンをサポートする美容成分

3-3 意外と知らない化粧水基本ケアのポイント

・ まずは化粧水使用方法のおさらい!
・ 化粧水はバシャバシャ使わず「適量」を
・ 化粧水は人肌に温めると浸透性UP

3-4 潤いが足りない!肌がゴワゴワで潤わない!そんなお悩みは、化粧水前の+1 ケアで解決

・ 潤い不足は、化粧水使用量を増やさず「プレ化粧水」の使用がおすすめ
・ 肌のゴワゴワが気になるときは週1 ~ 2 回のピーリングが有効

3-5 肌準備完了

4. まとめ

保湿ケアで最も大切。「肌の土台を作る」とは?

保湿ケアは、水分を肌に浸透させることが第一歩。しかし浸透させたところで、肌に蓄える力が備わってなければ、それは何も与えないのと同じことになってしまいます。
例えば、何も下準備がされていない畑の土に、いきなり農作物の種を蒔いて肥料と水を与えても良い作物は育ちません。
質のいい植物を作るためには、水分や栄養分を循環させることができる通気や保水、保肥に優れた「ふかふか」な土壌を作ることから始まります。
このような良質な土壌こそ、植物が根を伸ばして必要な栄養分を吸収できる理想的な環境といえるでしょう。
これは肌においても同じこと。肌の土台が整えば、後に続くスキンケアの効果がいきわたり、バシャバシャと化粧水を使わなくても肌が必要としている効率的なスキンケアができるようになります。

肌の土台を作るために必要なスキンケアの基本は「クレンジング」と「化粧水」

肌の土台を整えるために必要なアイテムは、主にクレンジングと化粧水。
しかしこの2 つのアイテムにはそれぞれ果たしてもらわなければならない役割があります。

【 肌の土台作りのための役割 】
クレンジング(浸透準備) : メイクなどの汚れを取り除き、肌の水分・油分バランスを適切に整えること。
化粧水(浸透・循環)   : 肌に水分を浸透させ、細胞全体にいきわたらせること。

これらの役割を果たしてもらうためには、クレンジング・化粧水の選び方と正しいスキンケアの実践が不可欠です。
これから詳しくお伝えしていきますね。

クレンジング(浸透準備)

クレンジングで肌の汚れを落とすことは、水分をしっかり浸透させる保湿ケアのためにとても重要なステップです。
市場では実にたくさんのクレンジングが販売されていますが、汚れ落ちだけでクレンジングを選んでいませんか?
実は、クレンジングは選び方・使い方次第で、皮脂を守り、水分・油分のバランスを適切に保つなど、保湿ケアに嬉しい効果をもたらしてくれます。
クレンジングの種類と特徴を踏まえて、クレンジングでの保湿ケア方法について見ていきましょう。

クレンジングの種類と特徴

【オイル系クレンジング】
液状オイルやバームなど、構成成分の多くが油でできているクレンジングで、濃いめのメイクをしているときはとても重宝します。
ただし、脱脂力が強く、肌に必要な潤いまで一緒に落としてしまうので、乾燥肌の方には向いていません。

【乳化系クレンジング】
ミルクやクリームなど、水と油を乳化させたタイプのクレンジングです。
肌表面の皮脂膜は天然のクリームと呼ばれる「乳化物」でできているため、肌との親和性がよく、低刺激で肌が乾きにくいので、乾燥肌やインナードライ肌に向いています。
オイル系に比べると洗浄力は劣りますが、通常のメイクや老廃物であれば問題なく落とすことができます。

【水系クレンジング】
水やジェルなど、油分をほとんど含まないタイプのクレンジングです。脱脂力が低く、みずみずしい感触で肌の潤いを保ってくれますので、乾燥肌や敏感肌の方に向いています。
しかし、油分を含まない分、そのものの洗浄力はそこまで高いものではありませんので、コットンなどで優しくふき取るのがおすすめです。

保湿ケアにおすすめのクレンジング

浸透準備の保湿ケアのためにぜひ使ってみてほしいクレンジングは、ミルクやクリームなどの「乳化系クレンジング」。
なぜなら、乳化系クレンジングは、水と油が絶妙に組み合わさり、角質層の水分と油分のバランスを整えるのに適しているからです。
本来、水と油は決して交わることはありませんが、人間の肌はこの水と油がうまく混ざり合った状態を維持しています。
肌の一番外側にある皮脂膜はもちろん、バリア機能を担う角質層でも水分と油分のミルフィーユ構造によって乾燥から肌を守っているのです。

つまり、肌と同じように水と油のバランスがとれている乳化系クレンジングは、肌との親和性が高く、肌の水分を保持するために必要な油分まで洗い流すリスクがとても低いといえます。
また、ミルクやクリームは肌を保湿しながら角質を柔軟にするという効果もあり、後につかう化粧品の肌なじみをぐっとアップさせることもできます。
毎日のスキンケアに欠かせないクレンジング。
クレンジングをメイク落としだけで終わらせるのはとてももったいないことです。
汚れを落とすだけでなく、肌のバランスを整えてくれる保湿ケア効果の高い乳化系クレンジングを選びましょう。

意外と知らないクレンジング基本ケアのポイント

まずはクレンジングの使い方のおさらい!

クレンジングをする前に手を洗い、清潔なタオルで拭き、クレンジングを適量取り、こすらず滑らせるように顔全体になじませます。小鼻などの毛穴が詰まりやすい部分は、指のはらを使ってくるくるとやさしく滑らせます。メイクが肌になじんだらぬるま湯で洗い流しましょう。

たっぷり使ってこすらないクレンジングが鍵

クレンジング時のポイントは、クレンジングをたっぷりと使うこと。量が少なすぎると、クレンジングに含まれる水分や油分がすぐに肌に吸収されてしまい、滑りが悪くなってしまうためです。クレンジング時の摩擦は、保湿ケアの致命的なダメージになりますので注意してください。落ちにくいメイクは、あらかじめ専用リムーバーで落とし、クレンジングで無理にこすらなくていいようにしておきましょう。

洗い流すときは必ずヒト肌のぬるま湯で

洗い流すときは、約36℃前後のぬるま湯を使います。熱いお湯を使ってしまうと、せっかくクレンジングで守った皮脂や潤い成分が流失してしまいます。体温より高い温度のお湯は使わないようにしましょう。

W(ダブル)洗顔は本当に必要?

W洗顔はしないのがベター

これまでお伝えしたように「洗う」スキンケアでは肌に必要な成分を洗い流してしまうリスクがあるため、1 度に2回も洗顔するのは肌に大きな負担となる可能性があります。保湿ケアを考えるなら、メイク落としと洗顔の機能を備えたW 洗顔不要のクレンジングがおすすめです。洗顔が一回で済む分、肌への摩擦も少なくダメージレスなクレンジングができます。

洗い残しが気になるときは化粧水でオフ

W洗顔不要のクレンジングを使ったときに気になるのは「洗い残し」。
しっとりしているのか、クレンジングが残っているのか区別がつかない・・・そう思ったことはありませんか?
ミルクやジェルなどは水とも適度になじむため、ちゃんと流せば肌に残ることはほとんどありません。
ただし、クレンジングの洗い残しは、放置してしまうとニキビや肌荒れなどの原因にもなりますので、気になる場合は「化粧水」でやさしくふき取るのがおすすめです。

浸透準備完了

クレンジング基本ケアで、水分の浸透準備が整いました。それでは、この状態で化粧水の保湿ケアをはじめましょう。

化粧水(浸透・循環)

クレンジングが終わったら次に使うのは化粧水。世の中のほとんどの女性が使っている保湿ケアアイテムの代表格です。
ここで、「クレンジングで皮脂を守りながら洗っているのに、化粧水は必要ですか?」という疑問がわきますよね。
答えは「YES」です。日本人はそもそも表皮が薄く水分保持能力が低い上に、この力は年齢とともに低下していきます。
そのため、化粧水での保湿ケアで水分を補給することは健やかな肌を保つためにも必要なことといえます。

ただし、人間の肌にはそもそもバリア機能という防御システムが備わっていますので、異物の侵入を許しません。
成分のほとんどが水でできている化粧水も肌が異物と判断すれば例外なく弾かれてしまいますので、ここからは保湿ケアのための化粧水選びで重視するポイントを中心にお伝えします。

化粧水はできるだけ肌に近い組成のものを選ぶ

化粧水にもシャバシャバ系やとろみ系など様々なテクスチャーのものがありますが、化粧水で肌を十分潤った状態にし、次に使う美容液やクリームの浸透を促し、効果をさらに引き出す役割がとても重要となります。肌に浸透させるために大切なことは、肌に「異物」と認識させないことです。例えば、セラミドやヒアルロン酸といった肌本来の構成成分、肌と同じpH の水や、自然の構造や機能から着想を得た、肌に近い組成を持ったものなど、肌が自分のものと認識する成分が含まれているものを選ぶようにしましょう。

水の通り道「アクアポリン」への働きかけが重要

アクアポリンとは?

アクアポリンとは、細胞膜に存在するタンパク質で、細胞内に直接水を供給する“水専用の通り道” と呼ばれ、1 秒間に数十億個もの水分子が通過していると言われています。
しかし、このアクアポリンは加齢とともに減少するため、年齢を重ねるほどに肌の水分量やバリア機能、柔軟性の低下を招くことが分かっています。
このアクアポリンを増やすと、肌内部の水分を循環させ、角質層に水をすみずみまで供給する効率的な保湿ケアを行うことができます。

アクアポリンをサポートする美容成分

保湿成分を外から補給するケアも大切ですが、肌本来のはたらきを高めてあげると肌の状態はぐっとよくなります。
この肌内部の水分循環メカニズムであるアクアポリンを整え、保湿機能をサポートしてくれる成分を2 つ紹介しますので、化粧水を選ぶときの参考にしてみてください。

● リンゴ果実エキス(保湿成分)
 肌表面を柔らかく保ち、保湿する成分。

● アブラナステロールズ(保湿成分)
 肌の水分蒸散を抑えうるおいを保ち、柔らかく保つエモリエント効果

意外と知らない化粧水基本ケアのポイント

まずは化粧水の使い方のおさらい!

適量を手のひらにとって、顔の中央から外側へ手で押さえるようになじませます。
乾きやすい部分は特に念入りに塗りましょう。最後に化粧水を押し込むようにハンドプレスします。
拭き取りタイプの化粧水を使用するときは、重ねたコットンにたっぷりと含ませ、強くこすらないように優しく行います。

化粧水はバシャバシャ使わず適量を

日本人の表皮は欧米人に比べて薄く、その中でも保湿機能を司っている「角質層」は、食品用のラップ程度の薄さしかありませんので、物理的に大量の水分を抱え込むことができません。
そのため、一度にたくさんの化粧水を使っても浸透せずに蒸発してしまう可能性があります。
化粧水の量は、メーカーが記載している使用量目安を参考に使いましょう。しっかり浸透さえできれば、一度に使う化粧水は適量で十分です。

化粧水は人肌に温めると浸透性がアップ

肌が冷えると、血管が収縮して細胞の働きが低下するため、化粧水の浸透も悪くなります。
化粧水を冷たい状態で使うより、手のひらで少し温めてから使うとよいでしょう。

潤いが足りない!肌がゴワゴワする!そんなお悩みは、化粧水前の+1 ケアで解決

潤い不足は、化粧水使用量を増やさず「プレ化粧水」の使用がおすすめ

しっかりスキンケアをしていても、肌のコンディションは季節や体調によって絶えず変化するもの。
毎日のスキンケアで潤いが足りないと感じるときは、やみくもに使用量を増やさずに、プレ化粧水や導入美容液を使うのがおすすめです。
これらの商品は、化粧水の肌への浸透を高めるよう設計されたアイテム。肌を柔らかくして、化粧水の肌なじみや浸透をサポートします。

肌のゴワゴワが気になるときは、週1 ~ 2回のピーリングが有効

肌のゴワゴワは、肌の生まれ変わる力・ターンオーバーの周期が遅くなっていることで蓄積する古い角質が原因です。
毎日ちゃんとスキンケアしていても、加齢やストレス、環境によってターンオーバーは簡単に乱れてしまうので注意が必要です。
古い角質がたまると化粧水の浸透の妨げになりますので、肌のゴワゴワが気になった時は、週1 ~ 2回程度の肌に優しいピーリングケアがおすすめです。
ピーリングするときは、硬い粒子を含むスクラブ剤や酸などの強いケミカルピーリングは避けましょう。
できるだけ柔らかく細かい粒子のものを選び、肌の上を転がすように使います。
また、ピーリングを頻繁に使うと、ターンオーバーが早まり、逆に敏感肌の原因となりますので、週2回を限度としてケアするようにしてください。

肌準備完了

化粧水を浸透・循環させることで、必要な水分や栄養成分をきちんと蓄えることができる肌準備の保湿ケアが完了しました。
この後は、肌タイプや肌悩み別のアイテムを使って効率的なスキンケアを楽しみましょう。

まとめ

本記事では、保湿ケアで最も大切といえる「肌の土台作り」に基づき、クレンジングと化粧水の選び方と使い方のポイントについて詳しくご紹介しました。肌本来の特徴やはたらきを理解しないまま自己流のスキンケアを続けることは、さらなる乾燥を引き起こし、深刻な肌トラブルに発展してしまう要因にもなります。毎日ちゃんとスキンケアしているのに肌が乾燥する、年齢とともに乾燥がひどくなった、今までのスキンケアが合わなくなった・・・などでお悩みなら、一度クレンジングと化粧水を見直して、肌の土台をしっかり整えて芯から潤う保湿ケアにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?